保全農業方法基準は 州が参考にするものである

つまり、農産物を直接消費するのではなく、食品加工業や外食産業が加工、処理したものを国民は消費するようになっている。コメも同様である。家庭で食べる量と外食や惣菜で食べる量が、拮抗するようになっている。農業の側から見ると、国産農水産物の32%が最終消費(生鮮品)、62%が食品加工業、7%が外食産業に、それぞれ仕向けられている(2005年)。食品加工業や外食産業は農産物の重要なお得意様のはずである。

ICRISATを含むCGIARの目的は、(特に開発途上国における)持続可能な食糧安全保障を確立すること。簡単に言うと、例えば食糧増産と貧困撲滅です。そのためには単に収量を増やしたり、経済価値の高い品種の育種といった作物の研究だけでなく、それが持続可能な農業システムの上に成り立っていることが求められます。多くは農家の収入向上や教育、社会インフラなど地域や社会構造の改変を含むパッケージ的な提案が必要となります。

保全的な農業方法の内容については、USDAの自然資源保全局(NRCS)が強い指導性を発揮している。NRCSは、ワシントンD.C.の本部の他に、複数の州を束ねた6つの地域事務所と、各州に州事務所を配置している。州事務所は、申請農業者がプログラムに合わせた保全的な農業プランを作成するのを、農業者が「保全技術支援プログラム」(Conservation Technical Assistance Program:CTA)に参加すればアドバイスする。その際の業務参考書ともいうべき、FOTG (現地事務所技術ガイド:Field Office Technical Guides)が定められている。その全米レベルでの具体的指示書が、各種農業方法に関する「保全農業方法基準」(Conservation Practice Standards)である。

我が国の農業総生産額(2010年度)のうち、ほとんど関税のかかっていない品目の割合は、野菜28%、果物9%、養鶏業9%、花4%、これだけで5割である。TPPに参加して関税を撤廃すると、日本農業は壊滅するという主張が行われているが、これは間違いである。

平成29年7月10日に開催された平成29年度北海道農業再生協議会第1回通常総会において、生産者、農業関係機関・団体、集荷業者、行政等の米関係者が連携し、オール北海道体制による需要に応じた米生産を推進するため、「北海道農業再生協議会水田部会」が設置されました。

多感な10代を海外で過ごしたことをきっかけに、国際的な課題解決のために貢献したいと視野を広げた倉井友寛さんは、グローバル化する食糧問題や農業政策のフロントランナーとして奔走しています。「スイス公文学園高等部」での学びが、その後の人生を大きく変えたという倉井さんの、「世界から飢餓を無くし、おなかいっぱいになる感覚を世界中の人々に味わってほしい」という壮大な目標の源流を探ります。

地方農政局長通達によれば、農林水産省が実施する各種の補助金、交付金、資金、制度等の事業は、農業環境規範を実践する農業者に対して講じていくことを基本とする。このため、事業に参加する農業者は、自らがその生産活動を点検して、農業生産活動規範にある書類に署名捺印した点検シートの写しを手続窓口に提出することが義務化された。

保全農業方法基準は、慣行農業で使われているだけでなく、有機農業でも技術基準書として使われている。

(1)連邦政府出資の農業支援プログラムに参加を希望する農業者の申請書類の内容を、全米で統一された保全農業方法基準に基づいて公平に審査することを可能にする。

EUやアメリカが有機農業に政府が補助金を支給するのは、有機農業が環境を保全することを根拠にしている。有機物なら無制限に施用して良いというような日本の有機農業では、環境を保全している保証がない。これまで政府が集約農業に補助金を出して環境汚染を深刻化させたことから、集約農業を止めて、農業生産量を減らしてでも環境保全を図るなら、政府が有機農業に補助金を出すことが国際的に了解されている。それゆえ、EUやアメリカは、環境保全を図る有機農業の法的規則に加え、農業規範や保全農業方法基準を定めて、農業者がそれを遵守することを厳しくチェックして、補助金を農業者に支給するようにしている。

しかし、農業界は依然として生鮮食品重視の販売を行ってきているため、価格や品質面で、食品加工業や外食産業のニーズに合った農産物の供給ができなくなっている。農林水産省も、生鮮食品としての農産物の関税は高く維持しても、菓子などの加工食品の関税は真っ先に引き下げてきた。

保全農業方法基準は、州が参考にするものである。州によって農業条件が大きく異なるので、現地事務所は保全農業方法基準を州に適したものに作り替えた現地事務所技術ガイドを作成しており、農業者は州のこの技術ガイドに準拠する。

動植物検疫課は科学的根拠に基づいた動植物検疫を通じて米国の農業資源の保護に取り組んでいます。また、その業務を通じて食品、農業、自然資源の保護や推進を全体ミッションとする米国農務省の活動を支えています。

保全農業方法基準は、基本的には慣行農業を対象にしたもので、2012年末現在で合計163作られている。5年ごとに内容が見直され、必要に応じて新しい基準が追加されている。どのような基準があるかの例を表1に示す。

自然資源保全局は、このプログラムに申請する農業者に向けて、NOP規則で求められている要件と、それを達成するのに有効な保全農業方法基準との対応表を作成している(表2)。

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