「モイネロの特徴は腕を縦に使い 高い位置でボールを離すことです
2点リードの9回、先発・千賀の後を受けて登板。もはや守備ではなく“攻撃”と称されるモイネロの投球は、短期決戦でも揺るぎなかった。簡単に2死を奪った後に連打で一、二塁を招いたものの、最後はオグレディに対して外角高めに155キロの強烈ストレート。バットは全く当たる様子もなく、無情にも空を切った。
キューバ出身のサウスポー、モイネロ投手の武器は細身の体から投げ下ろすストレートとカーブです。この他にスライダーとチェンジアップもあります。奪三振率は驚異の14.44。9回を投げたとすれば14個以上の三振を奪っている計算になります。
「モイネロの特徴は腕を縦に使い、高い位置でボールを離すことです。これによりストレートは角度がつき、カーブは上から下へ落ちるような軌道を描く、昭和の頃にドロップと呼ばれたボールですよ。バッターの視線は自ずと上下することになり、これを捉えるのは至難の業ですね」