外部との連携により 効果的な金融教育が実現するでしょう
金融教育を行うために、学校や家庭で利用できるツールがあります。
自分で資産を管理・形成していくには、正しい金融知識を持ち、お金に関するあらゆる場面で、適切に判断できる能力が必要です。金融教育により金融と社会の仕組みを理解することは、子どもだけではなく大人にも大切なことだといえるでしょう。
高校の授業では金融商品や資産形成など、投資を意識した内容の授業も行われることになりました。そのほかにも、実践的なお金の授業が予定されています。ここからは、金融教育が必修化されている背景を解説します。
金融教育がなぜ必要なのかについて改めて知ることも重要です。横川さんは、その重要性について3点を挙げて説明しました。
金融教育ではリテラシーの部分のみならず、お金と社会や経済との関係についても扱います。金融教育は、経済の仕組みや社会の課題を教えることで、子どもが職業選択や自己実現について主体的に考え、よりよい生き方を見つけられる手助けをする役割も担っているのです。
金融教育を始めるタイミングは、早ければ早いほどよいとされています。
日本は、アメリカやイギリス等の欧米諸国と比較すると、金融教育が進んでいません。
「知るぽると」では、「金融と経済のしくみ」「暮らしのマネー情報」などの情報、クイズやビデオで学ぶコーナーなど、子どもから大人まで、分かりやすくお金や金融について知ることができる内容です。現在の家計収支や貯蓄、借入れなどをもとに、将来の暮らし向きが簡単に診断できる「生活設計診断」や、住宅ローンの返済計画や預貯金の積立予測などができる「資金プランシミュレーション」など、家計管理や生活設計に役立つコンテンツも用意されています。
高校の家庭科では、預金、株式、債券、保険等の基本的な金融商品の特徴についての授業があります。学校では、自己責任で金融商品を選択しなければならないことを教えなければなりません。家庭科の教員は資産運用の専門家ではないので、外部の専門家や団体などとの連携も推奨されています。金融関係のさまざまな団体や企業では、金融教育ツールの配布や講師派遣を行っています。外部との連携により、効果的な金融教育が実現するでしょう。
「子どもの前でお金の話はしない」という家庭もあるかもしれません。しかし、金融教育は学校教育でも取り入れられており、小学校からお金の教育が行われています。今回は、金融教育の必要性や日本の金融教育の実情、家庭でもできる勉強方法などについて説明します。
2022年(令和4年)4月から、金融教育が義務化されます。ここでは、金融教育の義務化とはどういう意味なのかを説明します。
あなたは理解できてる? 高校で始まった「金融教育」
なお、金融教育で扱う内容は、金融広報中央委員会のウェブサイト「知るぽると」や、金融機関のホームページ等でも学ぶことができます。三菱UFJ銀行のオウンドメディアサイト「アップユー」でもお金に関するコラムを読むことができます。
また同年12月には、日本証券業協会と全国銀行協会による、金融教育の推進や貧困対策について初めての覚書が締結されました。今後、講師の共同利用やセミナーの共催等、さまざまな連携による人・モノ・知識の資源活用が期待されています。
大人にとってもお金の知識は重要ですが、学校でもお金の教育は行われています。2022年(令和4年)からは、学校における金融教育が変わるのです。今回は、一部の内容が必修化する金融教育について、必要性や学習内容を説明します。