台風9号は8月9日午前 中国地方で温帯低気圧に変わった

※「温帯低気圧」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

たとえば、熱帯低気圧が発達して台風となって北上し、やがて熱帯産としての特質を失うに至ったとき「台風第○○号は、温帯低気圧になった」というように用いる。略して温低とよぶこともある。熱帯低気圧との区別に用いる限りでは「熱帯外の低気圧」とよぶほうがより正確な用語法であり、温帯低気圧はもともとあいまいな用語といえる。熱帯低気圧が同一気団中の擾乱(じょうらん)であるのに対し、温帯低気圧は異なる気団の接する前線上の擾乱であると、通常は定義されている。なお、日射による加熱などで局地的に発生する小規模な低気圧は、その発生地が温帯であったとしても、温帯低気圧とはよんでいない。

一方、温帯低気圧は、北半球では北側の寒気と南側の暖気との境となる中緯度で発達し、前線を伴う。つまり、南北の温度差があることが大きな特徴になる。

中緯度で発生する低気圧を温帯低気圧、あるいはたんに低気圧という。低気圧と地上の風についてはこちらを参照。

気象庁によると8月10日正午までの24時間予想雨量は東海200ミリ、北海道180ミリ、関東甲信、北陸、中国150ミリ、東北120ミリ、近畿100ミリ。9日の予想される最大風速(最大瞬間風速)は、北陸、近畿、中国25メートル(35メートル)、四国23メートル(35メートル)、北海道、東北、九州北部20メートル(30メートル)、関東甲信、東海18メートル(30メートル)。波は東海、近畿、四国7メートル、関東、北陸、中国6メートル、北海道、東北5メートルとなっている。温帯低気圧になってもなお注意が必要だ。

台風9号は8月9日午前、中国地方で温帯低気圧に変わった。しかし、全国各地で依然と非常に激しい雨が降る恐れがあり、気象庁が警戒を呼び掛けている。台風と温帯低気圧で何が違うのか。気象庁の資料から調べてみた。

中緯度または高緯度で発生する低気圧。周りに比べて気圧が低くなっていて、その中心に向かって風の吹き込んでいるところが低気圧である。低気圧のうち、熱帯の洋上に発生するものを熱帯低気圧という。熱帯低気圧以外のものは普通は単に低気圧とよばれるが、これをとくに熱帯低気圧と区別する必要がある場合に温帯低気圧とよぶことがある。

台風は北へ進むにつれて、周辺の空気との間に温度差を生じる。すると、台風域内の暖かい空気が冷たい空気と混ざりはじめると同時に前線ができはじめ、台風としての性質が徐々に失われ、温帯低気圧の性質が強くなってゆき、ついには温帯低気圧に変わる。

多くの台風は温帯低気圧になりながら弱まっていくが、中には2004年の台風18号のように、温帯低気圧に変わりながら再び発達する低気圧もあるという。この台風は長崎に上陸した後、日本海を北東に進みながら弱まって暴風域が狭くなったが、北海道の西の海上で温帯低気圧に性質を変えながら再び発達し、中心から離れた北海道の帯広や釧路地方でも強風が吹いた。台風では風が強い領域は中心付近に集中しているのに対し、温帯低気圧では広い範囲で強風が吹くのが特徴だ。

台風14号 温帯低気圧に変わりましたNEW!

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