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生没年不詳。3世紀後半のシリアのオアシス国家パルミラの女王。パルミラ語ではバト・ザッバイBat Zabbaiという。ゼノビアはギリシア語名。267年、夫でパルミラ王のオダイナトスが没すると、幼年の息子バーバラトスを王位につけて実権を握った。近隣のオアシス国家を支配し、その領域は一時、ユーフラテス川からナイル川にわたった。ローマ帝国に対する協調政策を転換して独立を宣言したが、アウレリアヌス帝の反撃を受け、272年ササン朝ペルシアの援助を求めようとしたとき、ローマ軍に捕らえられた。余生をローマ近郊で安楽に過ごしたとも、連行される途中で断食して自害したとも伝えられる。ペルシア文化の素養をもち、ギリシア文化の摂取に努めた。
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